★実録内容証明 ★婚約中の不倫発覚から婚約破棄、慰謝料請求まで

不倫発覚から慰謝料請求まで|証拠と内容証明で自分を守る方法
導入
「婚約おめでとう!」 仲間に囲まれたLINEグループの通知が鳴り続けていた。
2023年3月、私は30歳。大学時代から付き合っていた彼とようやく婚約し、両家顔合わせも無事終えた直後だった。
「この人となら幸せになれる」──そう信じて疑わなかった。
でも、その夜、彼は元カノとホテルにいた。
きっかけは、私の親友からの一本の電話だった。
「今、新宿の○○ホテル前にいたら、見覚えある顔見たんだけど……あれって、あなたの彼じゃない?」
慌ててスマホを開き、位置情報アプリを見ると、彼のマークはまさにその場所にあった。
LINEの既読はつかない。
電話も出ない。
──嫌な予感だけが、身体中を駆け巡る。
翌日、問い詰めた。彼は最初こそ黙っていたが、私の涙を見てポツリと口を開いた。
「酔ってて、覚えてない」
何度も繰り返すその言葉に、私は崩れ落ちた。
「酔っていたら何をしてもいいの?」
「結婚するつもりだった相手に、そんな言い訳をするの?」
彼は目を伏せ、黙っていた。
私はその場で、婚約解消を申し出た。彼は驚いていたけれど、止めなかった。
後日、私の両親へも説明し、式場のキャンセル手続き、招待状の取り消しなど、一つひとつ“終わらせる作業”が始まった。
同時に、私の中ではもうひとつの思いが芽生え始めていた。
「これって、慰謝料は取れるの?」
婚約は、法的には“契約”と見なされる。破棄には正当な理由が必要で、もし一方的な裏切りや浮気が原因であれば、慰謝料請求の対象になることがある──そんなことを、ネットで初めて知った。
私はすぐに、行政書士の先生に相談した。
先生は私の状況を丁寧に聞き取り、必要な“証拠”の収集についてアドバイスしてくれた。
彼とのやり取り(婚約を明確にしたLINE)
親同士の顔合わせ記録(写真・日付)
式場の予約記録
そして、元カノとホテルにいた日時がわかる位置情報履歴
これらを一つずつ、ファイルにまとめていった。
先生は言った。
「感情だけでは動けません。ですが“証拠”があれば、あなたの声は“権利”になります」
私は決めた。彼に、正式に“責任”を取ってもらう。
そして私は、“裏切られた女”ではなく、“自分の人生を取り戻した女”になる。
慰謝料請求の実践ステップ
内容証明を送ったのは、彼本人宛だった。
文面は行政書士の先生と一緒に作成し、冷静で淡々としたものにした。
「婚約関係にあったこと」
「不貞行為が原因で婚約が破棄されたこと」
「慰謝料として150万円を請求すること」
感情を一切排し、必要最低限の事実と請求。あの夜、涙を流した私ではなく、“被害者”としての私の手紙だった。
数日後、彼からではなく、彼の母親から連絡が来た。
「どうか訴えないでほしい。あの子はまだ若くて、将来があるんです」
「できれば穏便に……話し合いで済ませることはできないでしょうか?」
彼女は何度も謝罪の言葉を繰り返した。
でも、私の中には強い迷いがあった。
彼の母親は私のことをとても気に入ってくれていた。婚約が決まったときも、「やっと家族が増える」と泣いて喜んでくれた。
だからこそ、辛かった。
でも私は言った。「これは“親の問題”ではありません。責任を取るべきは彼本人です」
後日、彼からようやく連絡が来た。
「請求額が高すぎる。婚約って、そこまで法的なものなの?」
その一言で、私の中の迷いは消えた。
私は改めて証拠を揃え、弁護士に依頼する準備を始めた。
慰謝料の金額は、必ずしもお金だけではない。
私は、裏切りを「なかったこと」にされたくなかった。
法的に“婚約破棄の事実”を認めさせること。
それが私にとって、人生を取り戻すためのステップだった。
弁護士を通じて送った通知書への返答は、彼の代理人を名乗る法律事務所から届いた。
文面はこうだった。
「婚約関係の存在には一定の理解を示すものの、慰謝料額は高額であり、示談を希望する」
要するに──認めたくないけど、揉めたくもない。彼の“逃げ腰”な姿勢が透けて見えるようだった。
私は迷わなかった。
最初に請求した150万円のうち、交渉の中で100万円まで譲歩し、代わりに彼の謝罪文と、婚約破棄の経緯を記した“覚書”を求めた。
「私がほしいのは“事実の証明”です」
そう弁護士を通じて伝えた。
お金だけでは、裏切られた心の傷は癒えない。
でも、言葉にして残された“責任”は、私の中の怒りと喪失感に区切りを与えてくれる──そう思った。
数日後、彼からの回答が届いた。
そこには彼の直筆で綴られた謝罪と、婚約解消に至った事実経緯が記されていた。
「〇〇さんとの婚約中に、元交際相手と不適切な関係を持ち、信頼を裏切りました……」
読む手が震えた。
でもその震えは、怒りではなく、終わりの実感だった。
示談は成立し、100万円の慰謝料と覚書を受け取った私は、ようやくひとつのページを閉じることができた。
「誰かに裏切られても、自分を裏切らない」
そう決めて、私はまた一歩、前に進む。
これが、私の“婚約破棄”の結末。誰にでも起こりうるけれど、誰もが準備できているわけじゃない。
でも、だからこそ私は伝えたい。
感情の中に沈む前に、“証拠”と“言葉”で自分を守ってほしい。
それが、次のあなたを守る力になるから──。
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