内容証明の書き方と注意点|失敗しない文面作成と送付方法
内容証明の書き方と注意点|失敗しない文面作成と送付方法

「内容証明を出したいけど、書き方がわからない」「文例を真似したら相手に通じなかった」——このようなお悩みを持つ方は少なくありません。
この記事では、行政書士が内容証明の基本的な書き方と、よくある失敗例・注意点について解説します。この記事を読むことで、安心して内容証明を作成・送付できるようになります。
内容証明とは?
内容証明郵便とは、「いつ」「誰が」「どんな内容を」相手に送ったのかを郵便局が証明してくれる郵便のことです。金銭トラブルや契約解除、クレーム、慰謝料請求など、法的トラブルの場面でよく使われます。
内容証明の主な目的
- 証拠を残す(発信日時・内容の証明)
- 相手にプレッシャーを与える
- 法的手続きの第一歩になる
たとえば「◯日までに返金してください」という通知を出しておけば、その期限後に法的措置をとる根拠になります。
内容証明の書き方と注意点
内容証明には特定の書式やルールがあります。正確かつ効果的な内容証明を作成するためには、以下の点に注意が必要です。
書き方のポイント:
- 内容の明確化: 証明したい事実を明確に記載し、必要に応じて具体的な証拠を添付することが望ましいです。
- 書式: 用紙サイズや枚数は原則自由ですが、複数枚になる場合はホチキスで綴じ、各ページに捺印、つづり目に割印が必要です。
- 文字制限: 縦書き:1行20字以内×26行以内、横書き:13字×40行、または20字×26行、26字×20行。
- 使用可能な文字: 仮名、漢字、数字、英字(固有名詞に限る)、括弧、句読点、一般的な記号。旧字体や外字は不可の場合あり。
- 署名と捺印: 作成者の署名と発行者の捺印が必要。行政書士に依頼する場合、行政書士の署名・捺印が入ります。
- 封筒: 記載内容と宛先・差出人情報が一致している必要があります。
注意点:
- 事実に基づいた内容: 虚偽記載は避ける。
- 記載事項の正確性: 誤記・漏れがあると証明力が落ちます。
- 日付と署名: 書類作成日と署名は必須。
- 保存期間: 差出局での謄本保存期間は5年間。自分でも保管を。
- 送付方法の確実性: 配達証明付きで送るのが安全です。
内容証明の基本的な書き方
①宛名と差出人情報
相手の氏名・住所、あなたの氏名・住所を明記します。
②日付
通知書を作成した日付を記載します。
③タイトル(例:「通知書」「催告書」など)
内容がひと目でわかるようタイトルをつけます。
④本文
時系列を意識して、簡潔・明確に事実と要望を書きます。
⑤締めの文言
「本書到達後○日以内にご対応ください」など、期限や対応の指示を書きます。
ありがちな失敗と注意点
文例をそのまま使ってトラブルに
ネットのテンプレートを安易に使うと、事実と異なる内容や不適切な要求が含まれてしまうことがあります。
感情的な表現は逆効果
淡々と事実と要求だけを書くのが鉄則です。
期限が曖昧
「なるべく早く」ではなく、具体的な期限を記載しましょう。
内容証明の送り方(実務編)
郵便局で送る
3通(相手用・郵便局保管用・差出人控え)を用意し、窓口で手続きします。
電子内容証明
「e内容証明」サービスを利用すれば、24時間オンラインで送れます。
内容証明の活用場面
- 貸金返還請求(元恋人に貸したお金)
- 婚約破棄による慰謝料請求
- パワハラ・セクハラ被害の通知
- 契約解除・クーリングオフ
まとめ|不安な場合は専門家に相談を
内容証明は形式・文面ともに重要で、少しのミスで無効になるリスクがあります。自分で判断せず、専門家に相談するのが安全です。
クロフネ行政書士事務所では、LINEで無料相談を受け付けています。お気軽にご相談ください。