内容証明の回答書(返信文)の書き方|届いたときの対応・作成手順・送付方法

内容証明が届いたら。回答はどうする?
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内容証明の回答書(返信文)の書き方|届いたときの対応・作成手順・送付方法

内容証明の回答書(返信文)の書き方|届いたときの対応・作成手順・送付方法

「内容証明が届いた…どう返事すればいい?」
内容証明(通知書)を受け取った側が作る返事の書面を、一般に「回答書」と呼びます。
ただし、初動でのミス(感情的な連絡/軽率な認め方/証拠を捨てる等)は、あとから取り返しがつきません。
本記事では、内容証明 回答書の実務に絞り、初動チェック → 返信要否の判断 → 回答書の構成と書き方 → 送付方法 → NG対応 → Q&A10個まで、分かりやすく整理します。
(※一般的な解説です。個別案件の法的判断は専門家へご相談ください)

Table of Contents

1. 内容証明の「回答書」とは?(返信との違い)

1-1 回答書=「相手の通知に対する立場表明の書面」

内容証明(通知書)に書かれている請求・主張に対して、こちらの立場(認める/争う/条件付きで応じる/協議提案など)を文書で示すのが回答書です。 口頭やメールで返すよりも、経緯と主張が整理され、証拠として残しやすいのが特徴です。

1-2 「回答書」と「返信」はほぼ同義だが、印象が違う

「返信」「返事」「回答」など呼び方は様々ですが、実務では書面のタイトルを「回答書」にするケースが多いです。 受け取る側(裁判所や相手方)が見ても趣旨が明確で、整理された文書として扱われやすいからです。

1-3 大事なポイント:書いた内容は“証拠”になり得る

回答書は、後の交渉や裁判で「当時こう言っていた」と示されることがあります。 だからこそ、感情より事実・証拠・時系列で書くことが重要です。

2. 届いたら最初にやること(初動チェック)

2-1 受取の証拠を残す(封筒も捨てない)

  • 封筒(外装)と中身をスマホで撮影(到着日が分かるように)
  • 配達記録・追跡番号・配達証明の有無を確認
  • 文書はホチキスを外すなど加工せず、原本保管

※「いつ届いたか」は、期限・遅延損害金・交渉経緯の評価に影響することがあります。

2-2 内容物のチェック項目(5分でできる)

チェック項目見るポイント
差出人個人/法人/代理人(弁護士名の有無)、住所・連絡先
要求内容支払/解除/差止/謝罪/情報開示など「何を求めているか」
期限「◯月◯日までに回答」など、短い場合は要注意
根拠契約条項、取引履歴、出来事の日時、証拠資料の有無
次の手「法的措置」示唆の有無(訴訟、仮処分、差押え等)

2-3 まずは「事実関係の棚卸し」を始める

返信の前に、何が起きたのか(時系列)を整理します。 取引先なら「見積→契約→請求→入金→トラブル→やり取り」など、出来事を箇条書きにすると、回答書が一気に書きやすくなります。

3. 回答書を出すべき?出さないべき?判断フレーム

3-1 結論:法律上「必ず返信しないといけない」わけではない

内容証明を受け取ったからといって、常に回答書が必須というわけではありません。 ただし、放置が不利に働くケースがあるため、まずはリスク評価をします。

3-2 返信(回答書)を検討した方がよい典型例

  • 高額な金銭請求、損害賠償、慰謝料、解除など影響が大きい
  • 期限が短い、または「回答がない場合は法的措置」と書かれている
  • 相手が弁護士名義、または会社の法務・代理人が動いている
  • 事実誤認があり、放置すると“認めた”と誤解されそう
  • 継続取引・近隣・家族など、関係が続く相手で火種を残したくない

3-3 “すぐ返信しない”という戦略もある(ただし放置とは別)

期限がある場合でも、こちらの調査に時間が必要なら、「検討中であること」「回答予定日」を先に通知して、 うかつな認め方を避ける手もあります。

3-4 迷ったらこの3点だけ決める

  • 事実:何が起きたか(時系列)
  • 争点:どこが食い違っているか(1〜3個に絞る)
  • 結論:認める/争う/条件付きで協議(大枠)

4. 回答書で絶対に避けたいNG対応

4-1 NG対応チェックリスト(多い順)

  • 感情的な電話(録音されて切り取られるリスク)
  • LINE・SNSでの応酬(証拠化されやすく、炎上・拡散リスク)
  • よく分からないまま「支払います」「非を認めます」と書く
  • 推測で断定する(「絶対に〜した」等)
  • 証拠を捨てる・上書き・削除(メール、チャット、入金履歴など)
  • 相手の人格攻撃・脅し文句(逆に不利な材料になる)

4-2 書かない方がいいこと(実務のコツ)

  • 不用意な“全面的な認諾”につながる表現
  • 争点と関係ない過去の話(論点が散る)
  • 反論のための反論(読み手に不誠実に映る)

※「言いたいこと」は多いほど不利になりやすいです。回答書は“短く強く”が基本です。

5. 回答書の基本構成(テンプレ骨子)

5-1 回答書の“型”はこれでOK(骨子)

  • 日付
  • 宛先(相手の氏名/会社名)
  • 差出人(自分の住所・氏名・連絡先)
  • 表題:回答書(または「通知書に対する回答書」)
  • 受領事実:「◯年◯月◯日付通知書を受領しました」
  • 要点(結論を先に):請求に応じる/応じない/協議提案など
  • 理由(争点ごとに箇条書き)
  • 今後の対応(協議窓口、期限、連絡方法)
  • 以上

5-2 “結論ファースト”が強い

相手の書面が長くても、こちらは結論→理由→次の行動の順で短くまとめる方が伝わります。 争点が複数あっても、3点以内に圧縮するのが読み手に優しい回答書です。

5-3 文例は載せない?載せる?(SEO的にも実務的にも)

回答書は、案件ごとに「認めると不利」「言い回しで意味が変わる」ことがあります。 そのため本記事では、コピペ文例そのものではなく“型(骨子)と考え方”を中心に解説しています。
※もしサイト内でテンプレ販売・無料DLをする場合は、別記事(またはDLページ)に分けて内部リンクすると成約しやすいです。

回答書作成の相談(最短ルート)

6. 反論・否認・一部認容・和解提案の書き分け

6-1 全面否認(争う)する場合

  • 「貴通知書記載の請求には応じられません」と結論を明示
  • 否認の理由は事実+証拠で短く(日時・条項・履歴)
  • 必要があれば「根拠資料の提示を求める」

6-2 一部は認める/一部は争う場合(いちばん多い)

全部まとめて否定すると不自然なこともあります。 認める部分と争う部分を分け、争点を明確にする方が、交渉が速く進みます。

  • 「Aは認めるが、Bは事実と異なる」など分解して書く
  • 争う点は“理由と資料”を添える

6-3 条件付きで応じる(分割・減額・期限調整など)

応じる方針でも、条件が曖昧だと後で揉めます。回答書では、条件を数字で固定するのが安全です。

  • 金額(総額・内訳)
  • 支払期日(毎月末、◯回分割など)
  • 清算条項(これで終結か、他請求を残すか)

6-4 “協議の提案”で出口を作る

争点が大きい場合、回答書で結論を固定しすぎるより、協議の場を設定した方が損を減らせることがあります。 ただし、協議提案でも「全面的に非を認める」ような書き方は避けます。

7. 送付方法(内容証明/配達証明/特定記録)と証拠保全

7-1 送付手段は「重要度」で決める

手段向いている場面ポイント
内容証明争いが大きい/相手も内容証明/後で内容を証明したい“何を書いたか”を後で立証しやすい
配達証明届いた事実・日付を強く残したい“いつ届いたか”の証明が強い
特定記録コスト抑えつつ発送記録を残したい配達は確認できるが、補償や強度は限定的
簡易書留一定の記録・補償を確保したい一般的に使いやすい

7-2 控えの保存が“勝ち筋”を作る

  • 回答書の控え(署名・押印済のもの)
  • 発送の控え(受領証、追跡番号、配達結果)
  • 関連する証拠(契約書、請求書、入金履歴、メール、チャットログ)

7-3 メール・SMSで補足する場合の注意

早く伝えたい事情があってメール等を使う場合でも、正式な回答は書面で残すのが安全です。 メールは誤送信や改ざん疑義が出やすいため、重要局面では郵送と併用をおすすめします。

8. 会社・事業者の実務フロー(社内対応)

1
受領・記録:封筒/書面を撮影、到着日時、追跡番号、担当者を記録。
2
一次仕分け:請求内容・期限・影響度(軽微/重大)を判定。
3
証拠収集:契約・発注書・納品・請求・入金・メール等を一式回収。
4
方針決定:全面否認/一部認容/条件付き応諾/協議提案。
5
回答書作成:結論→理由→次の行動。社内承認を取り、送付手段を選択。
6
送付・保全:控え・発送証拠を保管し、以後の交渉ログも残す。

※事業者は「担当者の口頭説明」が後で会社の見解として扱われることもあります。窓口を一本化すると事故が減ります。

9. 専門家に相談する目安(弁護士/行政書士)

9-1 相談を強く推奨するケース

  • 高額請求、損害賠償、慰謝料、解除、差止など重大な内容
  • 相手が弁護士名義/会社の法務経由
  • 期限が短い、または法的手続きの示唆がある
  • こちらにも落ち度があり、落としどころを作りたい
  • 回答書の一文が「認めた証拠」になり得る場面

9-2 役割の目安

専門家得意領域(目安)
行政書士通知・回答など書面作成支援、事実整理、証拠の整え方の助言(※業務範囲に留意)
弁護士法的代理、交渉・訴訟、仮処分など争いの最前線

※案件内容により最適解は変わります。まずは「事実整理」と「書面の安全性チェック」だけでも、損失が減ることが多いです。

回答書の作成相談はこちら

10. Q&A(よくある質問)10個

Q1. 内容証明が来たら、必ず回答書(返事)を出さないといけませんか?

A. 法律上「必ず返信しなければならない」とは限りません。ただし、放置が不利になるケース(期限付き請求・重大な権利主張等)もあるため、内容とリスクを見て判断します。

Q2. 回答書を出すと、こちらが不利になることはありますか?

A. あります。特に「非を認める」「支払う」などの記載は、後で証拠として使われ得ます。争点があるなら、事実と証拠に基づき、安易に認めない書き方が重要です。

Q3. 期限が短いのですが、間に合いません。どうすれば?

A. 放置ではなく、「調査・検討中であること」と「回答予定日」を先に通知する方法があります。ただし、書き方次第で不利になる場合もあるため、重大案件は専門家に相談が安全です。

Q4. 回答書はメールやLINEでも大丈夫ですか?

A. 早期の連絡としてはあり得ますが、重要局面では書面郵送が無難です。後日の証拠性や誤解防止のため、正式回答は郵送(簡易書留・特定記録・内容証明など)で残すのが基本です。

Q5. 回答書のタイトルは「回答書」でないとダメ?

A. 絶対条件ではありませんが、「回答書」「通知書に対する回答書」とすると趣旨が明確です。相手方や第三者が見ても整理された印象になりやすいです。

Q6. 相手が弁護士名義で送ってきました。こちらも弁護士に依頼すべき?

A. 影響が大きい内容(高額請求・解除・差止等)なら弁護士相談の優先度は上がります。少なくとも、回答書で不用意に認めてしまわないためのチェックは有効です。

Q7. 回答書に証拠(契約書や領収書)のコピーを同封した方がいいですか?

A. 場合によります。早期解決に有効なこともありますが、相手に戦略材料を渡す可能性もあります。争いが強いときは「どこまで出すか」を慎重に決め、必要なら専門家と相談しましょう。

Q8. こちらにも落ち度がある場合、回答書はどう書けばいい?

A. 事実の整理を優先し、結論は「協議提案」や「条件付き応諾」で出口を作ることが多いです。謝罪や認諾の書き方は、法的評価や金額に直結し得るので慎重に。

Q9. 回答書は手書きでも良いですか?

A. 手書きでも構いませんが、読みやすさ・修正履歴・控え保存の点でPC作成が推奨です。誤字や曖昧表現のリスクも下がります。

Q10. 「無視」したらどうなる可能性がありますか?

A. 相手が次の手(再通知・訴訟・仮処分等)に進む可能性があります。必ずそうなるわけではありませんが、放置が「争わない」と受け取られるリスクがあるため、少なくとも状況の整理と方針決定は早めに行うのが安全です。

11. まとめ(最短で失敗しない優先順位)

  1. 受領記録と証拠保全(封筒・書面・到着日・追跡)
  2. 請求内容の把握(要求・期限・根拠・次の手)
  3. 事実の棚卸し(時系列・争点の抽出)
  4. 回答方針の決定(争う/条件付きで応じる/協議提案)
  5. 回答書の作成と送付方法の選択(控え・発送証拠も保存)

内容証明の回答書は、上手く書けば「火消し」になり、雑に書けば「燃料」になります。
迷ったら、まずは事実整理だけでも進めると、次の一手が見えます。


相談窓口・依頼方法

「この内容で回答書を出して大丈夫?」「認めると不利にならない?」「期限が迫っている」など、状況により最適な書き方は変わります。
まずは通知書(内容証明)の内容時系列メモをご用意いただくと、判断が速くなります。

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執筆者情報

執筆者の顔写真

深沢文敏

内容証明専門家・行政書士

行政書士登録番号:第14130403号

一部上場企業を退職し独立、事務所を開設。内容証明郵便の作成支援において10年以上の実績を持ち、年間200件以上の相談に対応。特に男女関係、金銭トラブル、契約解除などビジネス法務に関する内容証明作成を得意とする。素早い対応と分かりやすい説明そして的確なアドバイスで、多くの依頼者の悩みを解決に導いている。

→ 深沢文敏のプロフィール詳細を見る

参考資料・情報源

  • 民法(明治二十九年法律第八十九号)e-Gov法令検索
  • 裁判所ウェブサイト:民事事件の手続 裁判所
  • 国民生活センターウェブサイト:消費者ホットライン(全国統一番号) 国民生活センター

※本記事は、上記の法令、公的機関の情報、専門書籍等を参考に執筆されていますが、個別の事案に対する法的アドバイスではありません。具体的な問題については、専門家にご相談ください。