【法的効力は?】不倫の再発を防ぐ「誓約書」と「内容証明」の正しい使い方

【法的効力は?】不倫の再発を防ぐ「誓約書」と「内容証明」の正しい使い方
不倫が発覚した後、「反省している」「もう二度としない」と誓っていても、再発のリスクはゼロではありません。
そこで多くの方が検討するのが
✔ 誓約書をつくる
✔ 内容証明で責任を明確にする
という対応策です。
本記事では、誓約書・内容証明の法的効力と、再発防止のために正しく使う手順を行政書士が徹底解説します。
不倫問題で誓約書を作る目的とは?
1. 再発防止の強い心理的抑止力になる
誓約書は「行動に責任を負う」という意思の表明です。
書面にサインすることで、不倫相手が再び軽率な行動を取りにくくなります。
2. 追加の慰謝料請求を可能にする
再発時に慰謝料の金額をあらかじめ定めておくことができます。
これを法律上「違約金条項」と呼び、再度不倫をした場合の金銭的リスクを明確にできます。
3. 裁判での重要な証拠になる
誓約書は「不倫の事実」と「再発防止の約束」を記した法的証拠。
家庭裁判所でも強力な資料として評価されます。
誓約書は相手の行動を縛るものではなく、責任と誠意を形にするための書面です。
誓約書に必ず入れるべき5つの要素
1. 不倫の事実認定
「誰と、いつ頃から不倫をしていたか」を明確に記載。
2. 再発防止の約束
「二度と同様の行為をしない」と断言させる文言。
3. 慰謝料(既払い・追加分)の扱い
必要に応じて支払い条件を明示。再発した際の違約金も設定可能。
4. 守れなかった場合の対応
再発時の慰謝料額や法的措置を明確に。
5. 日付・署名・押印
本人の自書(自筆の署名)が強い効力を持ちます。
相手が拒否する場合は、強制しても無効になることがあるため、交渉と証拠収集を優先しましょう。
内容証明はいつ使うべき?効果と活用ポイント
1. 誠意ある対応を引き出す法的プレッシャー
内容証明は「いつ・誰が・どんな文章を送ったか」を郵便局が証明する制度。
不倫相手に法的措置を見据えていることを示す強力な通知です。
2. 証拠としての価値が高い
相手が「聞いていない」「知らなかった」と言い逃れできなくなります。
調停・訴訟で有利に働きます。
3. 慰謝料交渉の第一歩に
不倫問題の多くは、内容証明を送った段階で解決の方向に進みます。
Q: 不倫相手にも内容証明を送るべき?
A: はい。
配偶者だけでなく、不倫相手にも連帯して責任を取らせることが重要です。
誓約書と内容証明の使い分け方
ケース別判断の基準
● まだ関係が続いている —▶ 内容証明で断ち切る
交際の継続は危険。まず関係断絶の意思を表明しましょう。
● 反省している —▶ 誓約書で再発防止
心理的抑止+違約金条項で、再発リスクを減らします。
● 慰謝料交渉が必要 —▶ 両方併用
書面証拠を積み重ねることで、強力な交渉力になります。
誓約書と内容証明は用途が違うため、併用すると効果が最大化します。
誓約書の注意点:やってはいけないNG例
1. 法外な違約金を記載
「1回でも破ったら1000万円」などは、無効となる可能性が高いです。
2. 人身の自由を制限する内容
「GPSで監視」「友人と会わない義務」等は、違法と判断されます。
3. 配偶者のみ署名で進めてしまう
不倫相手が署名しなければ、責任追及が困難になります。
Q: 相手が署名を拒否したら終わり?
A: いいえ。
内容証明で請求すれば、誠実な対応を促せます。
再発防止だけではない!誓約書があなたを守る理由
1. 見えない不安を形にできる
疑心暗鬼のまま生活するストレスは大きいもの。
誓約書は精神的安定にも役立ちます。
2. 裁判所での強力な武器になる
離婚調停に発展した場合でも、誓約書は
・不倫の事実
・反省の欠如
・交渉の経緯
を裏づけ、あなたの立場を守ります。
3. 不倫相手への牽制になる
不倫相手も「関係を続ければ損害を負う」と理解しやすくなります。
誓約書は「再発防止」
内容証明は「責任追及」
2つを正しく使い分ければ、あなたの未来を守る盾になります。