誹謗中傷の内容証明|送る順番・例文3つ・匿名投稿の手順・脅迫にならない書き方

誹謗中傷の内容証明|送る順番・例文3つ・匿名投稿の手順・脅迫にならない書き方
誹謗中傷 × 内容証明 送る順番・例文・注意点を一枚で

誹謗中傷の内容証明|送る順番・例文3つ・匿名投稿の手順・脅迫にならない書き方

「SNSや掲示板で誹謗中傷された」「口コミで事実と違うことを書かれた」——このとき内容証明は“相手に正式に要求を突きつける手段”として有効です。 ただし、匿名投稿は“いきなり投稿者へ内容証明”ができないことが多く、基本の順番があります。

誹謗中傷の内容証明|送る順番・例文・注意点

結論:まずはここだけ押さえる

  • 相手が特定できる → 投稿者へ内容証明(削除・中止・謝罪・慰謝料など)
  • 相手が匿名で特定できない → 「削除請求 → 開示請求 → 特定後に内容証明」が基本
  • 書き方を誤ると逆効果(脅迫・名誉毀損に見える文言は避ける)

※本ページは一般的な情報提供です。個別具体の判断は事案ごとに異なります。

「あなたのケース」に合わせて文面を整えたい方へ

誹謗中傷は、相手・媒体・被害内容によって要求の組み立てが変わります。
例文をそのまま使うより、証拠・違法性・請求項目に合わせて整えると成功率が上がります。

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※ダウンロード後、入力例を見ながら「証拠」「要求」「期限」を決めるのがコツです
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内容証明が効くケース/効きにくいケース

内容証明が効きやすいのは、①相手が特定できる、②要求が整理できる(何を、いつまでに、どうしてほしいか)、③証拠が揃っている——この3つが満たされるときです。

効きやすい(成功率が上がる)パターン

①投稿者が分かっている

氏名・住所、または勤務先などから実質的に特定できる場合。削除要求や謝罪要求、慰謝料請求まで一気に“正式通知”できます。

②取引先・元従業員など関係者

関係性があると事実認定がしやすく、停止・削除・再発防止の合意に繋がりやすい傾向があります。

③口コミ・レビューの虚偽

店舗や事業者に対する虚偽の投稿は、信用毀損や業務妨害の観点も絡み、対応が比較的組み立てやすいです。

効きにくい(順番を変えるべき)パターン

匿名投稿(相手が不明)は、内容証明より先に「削除請求」「発信者情報開示」などの手続きが必要になることが多いです。
さらに、書き方を間違えて強い言葉を使うと、相手に「脅迫だ」と反撃されるリスクもあるため、順番と文言が重要です。

※「違法かどうか」「どこまで請求できるか」は媒体・投稿内容・文脈で変わります。迷ったら証拠を揃えたうえで、まずは“削除請求の起案”から始めるのが安全です。

最初にやること:証拠保全チェックリスト

内容証明は「言った/言わない」では勝ちにくいので、先に証拠を固めてから文章に落とし込みます。 証拠が薄いまま強い要求を書いてしまうと、相手が無視しやすくなります。

URL
投稿の直リンク、スレッドURL、プロフィールURL
日時
投稿日時/発見日時(できれば複数回)
スクリーンショット
投稿本文+投稿者名+日時が同一画面に入る形
媒体情報
SNS名、掲示板名、レビューサイト名、運営会社
被害内容メモ
誰が、何を、どう読んで、どんな不利益が出たか
拡散状況
転載、引用、まとめサイト、リポスト等の有無

実務のコツ:スクショは「1枚」では弱いことが多いです。
①投稿全体、②投稿の前後文脈、③プロフィールやアカウント情報、④検索結果に出ている状況(店名+口コミ等)を複数枚で残すと、後の手続きが楽になります。

誰に送る?(投稿者/運営者/プロバイダ)

送付先は大きく3つです。あなたのケースに合うルートを選びます。

送付先 投稿者(個人・会社)
相手が特定できるなら最優先。削除・中止・謝罪・慰謝料などを“正式請求”できます。
サイト運営者 運営会社・管理者
匿名投稿の場合はまずここ。削除要請/送信防止措置/再発防止の要求を組み立てます。
プロバイダ等 アクセスプロバイダ・プラットフォーム
発信者の特定(開示手続)やログの観点が絡みます。内容証明一本で完結しないことが多い領域です。

※「住所が分からない」場合でも、相手が法人なら登記情報等で送付先を特定できるケースがあります。

匿名投稿は“順番”が重要(削除→開示→特定後に内容証明)

匿名投稿に対して「いきなり内容証明で一発解決」を期待すると失敗しやすいです。現実的には、次の流れが安全で確実です。

STEP 1 証拠固め

スクショ・URL・日時

後で消されても追える状態に。

STEP 2 削除請求

運営者へ

利用規約・権利侵害を整理して要請。

STEP 3 開示の検討

発信者特定

必要なら手続きへ(ログの都合で早めが吉)。

STEP 4 特定後

投稿者へ内容証明

削除・謝罪・慰謝料等を正式請求。

注意:匿名投稿では、感情的に強い言葉を書いてしまうほど「相手が引かない/運営が動かない/反撃される」リスクが上がります。
“違法性の指摘”と“具体的要求”を淡々と書く方が、結果が出やすいです。

例文(テンプレ)3本:削除・謝罪・慰謝料請求

ここからは、誹謗中傷で使うことが多い「骨格」を3つ用意しました。
【角カッコ】部分をあなたの事情に合わせて置き換えてください。
(※実際に送る前に、証拠・要求・期限・相手方情報の整合性を必ず確認してください)

例文①:投稿者が特定できている場合(削除・謝罪・慰謝料)

【内容証明郵便】 令和【 】年【 】月【 】日 【相手方住所】 【相手方氏名】 殿 差出人 【あなたの住所】     【あなたの氏名(又は法人名・代表者名)】     【電話番号】            通知書(投稿の削除・中止等の請求) 1 貴殿は、【媒体名(例:X、Instagram、掲示板名)】上において、令和【 】年【 】月【 】日、次の投稿を行いました。  (1)投稿URL:【 】  (2)投稿内容の要旨:【例:『○○は詐欺だ』『○○は反社だ』等】 2 上記投稿は、【名誉毀損/侮辱/信用毀損/プライバシー侵害】に該当し、当方の社会的評価を低下させ、または営業上の信用を害するものです。  当方は、当該投稿により【具体的被害(例:取引停止、予約取消、家族への連絡、精神的苦痛等)】を被っています。 3 よって、当方は貴殿に対し、下記を請求します。 (1)上記投稿及び関連投稿の削除(又は非公開化) (2)同種投稿の再発防止(今後一切の投稿・拡散・転載の禁止) (3)当方に対する書面による謝罪 (4)損害賠償(慰謝料)として金【 】円の支払 (5)上記(1)〜(4)の履行状況を令和【 】年【 】月【 】日までに書面で回答すること 4 なお、期限までに誠意ある回答がない場合、当方は、やむを得ず法的手続(発信者情報開示、仮処分、訴訟、刑事告訴等を含む)を検討します。  ただし本書は、紛争を拡大させる目的ではなく、円満解決を目的として通知するものです。 以上

※コピペOK。送付前に「被害の具体性」「要求の過不足」「期限」があなたのケースに合っているか点検してください。

例文②:運営者宛(削除要請・送信防止措置のお願い)

【内容証明郵便】 令和【 】年【 】月【 】日 【運営者(会社)名】 【運営者住所】 【担当部署(分かれば)】 御中 差出人 【あなたの住所】     【あなたの氏名(又は法人名・代表者名)】     【電話番号】            権利侵害投稿の削除要請書 1 貴社が運営する【サイト名/サービス名】において、下記の投稿が存在します。  (1)URL:【 】  (2)投稿日:令和【 】年【 】月【 】日  (3)投稿内容の要旨:【 】 2 当該投稿は、当方に関し【虚偽の事実の摘示/侮辱表現/個人情報の公開】等を含み、当方の【名誉/信用/プライバシー】を侵害するものです。  当方は当該投稿により【具体的被害】を受けています。 3 つきましては、貴社において、当該投稿の削除又は非公開化、及び同種投稿の拡散防止措置(送信防止措置を含む)をご検討いただきたく要請します。  また、対応方針を令和【 】年【 】月【 】日までに書面(又はメール)にてご回答ください。 4 当方としては円満解決を望んでおりますが、期限までに適切な対応がない場合、必要に応じて法的手続を検討します。 以上

例文③:拡散・転載がある場合(差止・再発防止中心)

【内容証明郵便】 令和【 】年【 】月【 】日 【相手方住所】 【相手方氏名】 殿 差出人 【あなたの住所】     【あなたの氏名(又は法人名・代表者名)】            通知書(拡散行為の差止等) 1 貴殿は、【媒体名】において、当方に関する誹謗中傷投稿を行い、又は第三者の投稿を引用・転載・拡散しました。  (1)URL:【 】  (2)内容の要旨:【 】  (3)拡散態様:引用/リポスト/転載/まとめ/スクショ投稿 等 2 当該行為は、当方の【名誉/信用/プライバシー】を侵害し、被害を拡大させるものです。 3 よって、当方は貴殿に対し、下記を請求します。 (1)当該投稿及び関連投稿の削除(又は非公開化) (2)今後一切の拡散・転載・引用行為の中止 (3)第三者へ拡散した先が判明している場合、当該先に対する削除要請の実施 (4)令和【 】年【 】月【 】日までに、上記対応の実施状況を回答すること 4 期限までに対応がない場合、当方は被害拡大防止のため、必要な法的措置を検討します。 以上

テンプレを“勝ち筋”に寄せるコツ
「違法性(何の権利侵害か)」→「被害(具体的に)」→「要求(削除・謝罪・金銭)」→「期限」→「次手(淡々と)」の順に書くと、相手が“論点ずらし”しにくくなります。

脅迫にならない書き方(NG表現集)

誹謗中傷の相手には怒りが出やすいですが、内容証明は“裁判の予告状”ではありません。
文言を間違えると、相手が「脅された」と主張し、交渉がこじれます。淡々と、具体的にが鉄則です。

避けたい表現(NG例)「今すぐ謝れ。徹底的に潰す」「人生終わらせてやる」「会社にばらす」「家族にも知らせる」
安全な言い換え(OK例)「期限までに誠意ある回答がない場合、必要に応じて法的手続を検討します」
※“やる”ではなく“検討”で十分圧力は出ます。
避けたい書き方断定が多い/感情の罵倒が多い/関係ない過去の非難を盛り込む
押さえるべき要点①事実(投稿・日時・URL) ②侵害(名誉・信用・プライバシー等) ③被害(具体) ④要求(具体) ⑤期限(具体)

特に注意:刑事や訴訟を“断定的に”書くと角が立ちます。
「必ず告訴する」「確実に逮捕される」などの断定は避け、“検討する/必要に応じて”に留めるのが現実的です。

無視されたら次にやること

内容証明は万能ではありません。無視されることもあります。
ただし、無視された場合でも「次手」を準備しておけば、相手が態度を変えることはあります。

次手の考え方(優先順)

  1. 削除(運営者対応):拡散を止めるのが最優先
  2. 発信者の特定:匿名なら特定手段を検討
  3. 差止・損害回復:状況により仮処分や訴訟等を検討

実務では、「いきなり慰謝料」よりも、まずは削除・再発防止を固める方が早いケースが多いです。 その上で、被害が大きい場合に金銭請求へ進む流れが現実的です。

よくある質問

Q1. 相手が匿名でも内容証明は送れますか?

A. 住所氏名が分からないと“投稿者本人宛”には送れません。まずは運営者へ削除要請を行い、必要に応じて発信者の特定(開示の検討)→特定後に内容証明、という順番が基本です。

Q2. いくら請求できますか(慰謝料の相場)?

A. 事案により大きく幅があります。投稿内容、拡散規模、被害の具体性、相手の態様(悪質性)などで変動します。まずは削除・停止を優先し、証拠と被害を整理してから請求額を検討すると安全です。

Q3. 「法的措置を取る」と書いても大丈夫?

A. 一般的には「期限までに回答がなければ、必要に応じて法的手続を検討する」のように“検討”で表現するのが無難です。断定・威迫的表現(潰す、人生終わる等)は避けましょう。

Q4. 内容証明を送ったら必ず削除されますか?

A. 必ずではありません。ただし、投稿者が特定できている場合は、内容証明により「本気度」が伝わり、削除・謝罪・再発防止の合意に進むことがあります。匿名の場合は運営者対応(削除要請)とセットで考えると現実的です。

Q5. 送る前に気をつけることは?

A. ①証拠の確保(URL・日時・スクショ)、②要求(削除・謝罪・金銭)の整理、③期限の設定、④脅迫に見える文言の排除、⑤送付先の特定、の5点を必ず点検してください。

内容証明サポート・料金プラン一覧

ご自身で試したい方から、住所を知られたくない方まで。
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執筆者情報

執筆者の顔写真

深沢文敏

内容証明専門家・行政書士/行政書士登録番号:第14130403号

一部上場企業を退職し独立、事務所を開設。内容証明郵便の作成支援において10年以上の実績を持ち、年間200件以上の相談に対応。 特に男女関係、金銭トラブル、契約解除などビジネス法務に関する内容証明作成を得意とする。

→ 深沢文敏のプロフィール詳細を見る

参考資料・情報源

※本記事は、上記の法令・公的機関の情報等を参考に執筆されていますが、個別の事案に対する法的アドバイスではありません。具体的な問題については専門家にご相談ください。

© クロフネ行政書士事務所(内容は一般的情報です。個別案件は事情により異なります。)